無視はできない受験勉強の本質

東大首席の勉強方法wwwwwwwwww|イケイケ速報
http://blog.livedoor.jp/ikeike2ch/archives/22205025.html

この記事を最近読んで(といっても1月)、
やはり「受験勉強とは苦しいものである」という認識を改めて持った。

その理由を端的にいえば、日本の入試問題の本質は「暗記」であるからだ。
日本の入学試験のほとんどは「どれだけの量を覚えられたか」試す試験だ。
英語や理科、社会はもろにそうだし、数学も公式やパターンの暗記がものを言うことから、これにあてはまる。

日本の教育問題を語られる際、このことは何度も議論されてきたことだ。
欧米の発想や主観を大切にする教育と比較され、日本の客観主義、暗記量を問う受験文化は如何なものかと。

この問題の答えは容易ではないし、それを考えることがこの記事の目的ではない。
ただ一つわかるのは、日本の入学試験における暗記至上主義は当面は変わらないということだ。
だから、我々が考えなければならないのは、「暗記する」ということを如何にうまくやるかだ。

「暗記」することは、大変なことだ。
授業を1回聞いた位じゃ全く覚えられない。
自分ではやったつもりでも、いざ試験に臨んでみると、ほとんどの記憶が抜け落ちていて絶望する。
誰しもこんな経験はあるだろう。
だから、受験生は予備校に行ったり、こうした受験勉強法のブログを読んだりして、「効率よく」勉強する方法を探す。
全ては暗記することの苦痛から逃れるためなのだ。

よく「勉強とは本来楽しいものだ」とかのたまうやつがいる。
それに私は異論はない。
自分の知らないことを知ること、世界の謎を知っていくことは、とても楽しいことだ。

但し、それが受験を指導する立場にあるものが言っていたら、大問題だ。
もちろん、受験勉強の全ての面が楽しくないと言いたいわけではない。
しかし、先にも述べたように、入試問題の本質は「暗記」だ。
受験をクリアするには、重箱の隅を突くような細かい事項まで、膨大な量の暗記を強いられる。
それが身体にとって、私たちの脳にとって、負担であることはほぼ間違いない。
人間は、脳の容量を削減するために、生存に必要なもの以外はインプットされにくいようにできているのだ。
受験で学ぶ内容など、私たちの生命活動において、純粋に必要なものではない。
だから、受験勉強というものは、不必要なものを完璧なまでに頭に叩き込むという、ものすごい労力が必要な作業なのである。

そろそろ結論に入る。
塾や予備校、ネットで「効率」という言葉が喧伝されるようになって以来、受験生はより「ラクな勉強法」を求めるようになった。
如何に楽に覚えるか、如何に楽に点数を取るか、といった具合に苦痛を避けたがる。
そして、予備校や勉強法ブログは、あたかも勉強は楽なもののようにふるまう。
苦しかったらそれは間違った勉強方法であるかのごとく。

しかし、何度も述べたが、入試問題の重点が記憶量にある以上、私たちは苦痛である暗記から逃げることはできない。
だから、受験勉強は本質的に苦しいものであることは、まぎれもない事実である。

私は、そこから目をそらしてはいけないと思う。
受験において成功する奴は、どこかでその苦しみを経験している。
そして、その苦しみを耐えたからこそ成功したのだ。
苦しい状況にあっても、目標を達成するために逃げない、諦めない。
そういった心の強さが求められていると思う。

もちろん、素敵な先生がいる、成績が上がった、勉強内容が楽しい、など受験勉強において楽しいと思えることはある。
しかし、どこかで苦しいことがあるんだ。絶対ある。
そこから逃げないこと。
その苦しさを直視して、自分に必要なことをやりきること。
安易に「効率」という言葉に惑わされてはいけないのである。

※※
「効率」という言葉は、決して「ラクな」という意味ではない。
「効率」とは、「あるタスクにかかる時間を減らす術」のことを指すと思われる。
例えば、冒頭の記事の東大生は、同じ本を7回読めばよいというが、そんなの常人じゃ無理だ。
7回読むべきところを、例えば3回で済むようにすむために、

・暗記対象を受験に必要なものだけに絞り込む
・暗記スケジュールを立て、計画的な学習をする
・音読する

などして、労力を軽減することが「効率」だと思う。

「効率のよい勉強法」を実現するために、まずは自分の脳のメカニズムを知ろう。

勉強法: 勉強戦略~エビングハウスの忘却曲線~

http://study.phpapps.jp/learning-strategy/learning-curve-strategy/

かの有名な「エビングハウスの忘却曲線」です。
これをみたらわかるとおり、大体同じことを5回は繰り返さないとダメってこと。
さらに、受験勉強の難しいところは、一つの内容を覚えればいいということではない。
英語でも、英単語、英文法、構文と複数の項目、それだけでなく、数学、英語、日本史と複数の教科を勉強しなければならない。
だから、効率の良い勉強においては、自分の学習内容を、スケジュールを組んで管理していくことが重要となる。

受験は一筋縄じゃいかない。
それを「~勉強法」とか言って、「~さえやればうまくいく」なんて受験勉強があたかも「ラク」であると刷りこもうとしている指導者はロクなやつではない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました