私はこうして京大に落ちた Part11

私はこうして京大に落ちた Part11

marksheet

忘れもしない。
いや、忘れることが、できない。

1月19日土曜日。

天気は曇りだった。
どんよりとした厚い曇り空をよく覚えている。
冬の朝の寒さが、文字通り肌を突き刺した。

会場は玉川学園。
いつもは新宿に向かう電車を、逆方面の小田原方面へ。
車窓からの見慣れぬ田園風景は、
都心に向かう街並みに比べ、殺風景で人気がなかった。

センター試験は現役時代からの2度目であった。
昨年は、久しぶりに会う同級生との会話を楽しんだものだ。

今年は違う。
一人だ。
たった一人で戦陣に切り込む。

不安はなかった。
私にはやってきたものがある。
かけてきた時間と、それで得た実力だ。
1年、いや現役時代から2年弱かけて、
積み重ねてきたものだ。

ただ、自信もなかった。
不思議な気持であった。
どちらに転ぶかは、全く見当もつかなかった。

1限目。地理歴史。

日本史はこの浪人時代、私の自信を支えてきた。
唯一の偏差値80をたたき出したのも、この日本史。

 

だが、調子はあまり良いとは言えなかった。

選択肢が絞り切れない。
全部解き終わっても、
答えが不明確な問題が10問前後あった。

正直、6月以降は予備校の授業以外は
日本史に集中できなかった。
1か月強は全く手を触れていなかったといっても
過言ではないだろう。
暗記にひびが入っていたのだ。

暗記科目であった日本史は、
いくら考えても答えが出なかった。

あっさりと時間は過ぎ、タイムアップ。

一抹の不安が私の心によぎった。

そして、2限目、国語。

私の人生を狂わせた80分が、始まる―

次回:Part12 こうして私は京大に落ちた